" /> ゴールデンエイジにテクニックを身につけなければいけないのか問題 | ゆるはちブログ

ゴールデンエイジにテクニックを身につけなければいけないのか問題

サッカーではジュニア(小学生)年代で「ゴールデンエイジ」が大事だって話、よく出てきます。

 

「プロになる(または良い選手になる)には、その時期にテクニックを身につけなきゃダメだ」みたいこともよく言われます。

 

何だか熱心な保護者の方(また一部の指導者の方)にとって、強迫観念みたいになっていないでしょうか。

 

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そもそもゴールデンエイジって何?

日本サッカー協会のJFAキッズハンドブックの中で

U-10~U12年代は心身の発達が調和し、動作習得に最も有利な時期とされています。
集中力が高まり運動学習能力が向上し、大人でも難しい難易度の高い動作も即座に覚えることができます。
「ゴールデンエイジ」と呼ばれ、世界中どこでも非常に重要視され、サッカーに必要なあらゆるスキルの獲得に最適な時期として位置づけられています。
~以下略

JFAキッズ(U-8/U-10)ハンドブックより抜粋

との記述があります。

 

ざっくり非常に簡単に言ってしまうと、10~12歳の間は色々な技術や動きがあっという間に身につく時期ですよということです。

 

また上記資料の中では他に

一生に一度だけ訪れる、様々な動作を即座に身につけてしまうことのできる

大人になってからではなかなかうまく覚えられないような動作もこの時期にはあっという間に覚えてしまい、しかもそれは一度身につくとなかなか失われないという特徴を持っています。

といった文言が書かれています。

 

そして、このゴールデンエイジの前段階である7~8歳を「貴重な「プレ・ゴールデンエイジ」としてゴールデンエイジに向けて準備万端な状態をつくりましょう。」としています。

 
※注意点として、上記のことだけを強調しているわけではありません。きちんと「子どもの発育」や「過剰な期待をかけないこと」、「勝利至上主義にならないこと」なども記述されています。

そしてこの理論の根拠として、「スキャモンの発育発達曲線」や「脳の可塑性」等といったものを挙げられています。

 

その時期を逃すとダメなの?

人によっては「一生に一度」をやたらと強調されたり、「この時期に身につけないと絶対に大成しない」といったようなことを言われる方もいらっしゃいます。

 

しかし同じ10歳でも成長は様々です。

 
また生物学的年齢は約2~3歳、場合によっては6歳も差があることがあるそうです。

 
そうなると同じ小学5年生でも、生物学的には2年生の子がいたり、あるいは中学1年生の子がいたりする可能性があります。(さらに差があるかもしれません)

 

そうなると一概に10~12歳のゴールデンエイジの時期だからと、この年齢期にこだわり過ぎるのはナンセンスな気がします。

 

実際に有名なプロサッカー選手にも、遅くから本格的にサッカーを始め大成した選手もいます。


元アルゼンチン代表で世界的なストライカーだったガブリエル・バティストゥータは本格的にサッカーを始めたのは16歳とのことです。
(それまではバスケットとサッカーの二足の草鞋で、サッカーも基本は草サッカーで地元の友人達との小さな大会に出る程度だったようです。)

※日本人でも元日本代表FWの巻 誠一郎さんはサッカーは小学5年生から始めたとのこと。しかも高校2年生までアイスホッケーと両方されていたそうです。

 

しかし私のあくまでも個人的な体感では、世の御意見は、「ゴールデンエイジの時期に身につけないとダメだ感」が強いような気がします。

 

中には、この時期に技術的にある程度身についていないと、将来は見込みがない的なことを大きな声で述べる方もちらほら……
(もちろん、ないよりはあった方が良いとは思いますけど……そしてその不安につけこむサッカービジネスには辟易します)

 

私の非常に個人的な経験ですが、私自身は子供の頃より大人になってからの方が技術的には伸びたような気がします。
(元々が器用な方ではなかったので、成長とともに理解力が上がって体の動かし方が論理的に分かるようになったのかもしれません。年齢を重ねるとより冷静になりますしね。)

 

私見としては、たとえゴールデンエイジに身につかなくても、後からいくらでも本人次第で習得可能だと思っています。

 

結局のところ……

身体的な成長(神経系も含めて)はある程度の基準はあれど、人それぞれです。

 

ゴールデンエイジも科学的なデータを基にされていますが、日本における実証的研究はまだなされていないという意見もあるそうです。

 

また科学技術の進歩によって、脳は大人になってからも常に変化し続けており、神経可塑性の機能はなくらならないことが分かってきています。

 

三つ子の魂百までではありませんが、小さな頃に身につけたものは確かに大人になってからも体が覚えている部分はあると思います。

 

しかし周りの大人達が躍起になって、「ゴールデンエイジだから」と力が入り過ぎるのはいかがなものでしょう……

 

あまりにゴールデンエイジが独り歩きし過ぎて、「小さいうちにやっておかないと間に合わない」と低年齢化が進んでしまう(いる?)ことも懸念されます……

 

それよりも判断のスピードや予測する力、観察力といった思考する力や速さを身につけることが大切なのではと思います。

 

子どもの頃に、サッカーをよく知り、その上でプレーを選択できるようになることの方が、その後に大きく影響するのではないでしょうか。

 

そして結局は(子どものサッカーは特に)サッカーは技術の習得が第一の目的ではなく、サッカーを理解し楽しむことが何よりも大切だと思う、今日この頃です。

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